[FLATPLACE] 「引きこもり」は日本の社会システムの不具合を現している

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もう昔から問題化される割には日本社会が自己責任に転嫁し続けて解決する気がないように思える「引きこもり」(いわゆる何らかの形で引きこもってる)状態ですが、それは戦後から続く「正社員至上主義」を基準にしすぎてる部分はあると感じます。家というセーフティネットも危うくて、それが無くなるとホームレスという状態になるのですが、それも自己責任に転嫁されていまいち問題になりません。もちろん自分で進むことも必要ですが社会も何らかの譲歩する必要があります。

この辺の「自己で頑張れば何とかなる」という思考は、自力(実体がそうではなく外国の情勢による好景気)で戦後の復興を成し遂げた成功体験という思い込みからなかなか抜け出せない日本の社会システムと、日本全体の社会にあまりにも無関心な国民性の欠陥なんでしょう。

ただ「引きこもり」状態自体が悪いことではなく、ある意味で自宅で行う個人事業主という人たちもある意味で引きこもり状態だと言えます。要するに親からの支援または生活保護受給が無くなったときに放り出されてしまうことが問題なんです。ただこれらの支援は受けれるときには受けておいていいのです。それが生存権なのです。
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ここ数年は40歳以上の「高齢ひきこもり」というレッテルを貼られた人たちが問題化されようとしています。便宜上でもこういいう言葉を作って煽ると碌なことが無いのであまり好かないのですが。

ジャーナリストの池上弘樹さんがこのような記事を週刊ダイヤモンドで書かれています。
▼高齢化する引きこもり親子の行く末か45歳息子が80歳母親と無理心中の背景

高齢に関わらず何らかの理由で働きたくても「場が無くて働けない」という人が増えてます。働いても非正規雇用でワーキングプアで自立が出来ない状況の人も増えてます。若い世代では非正規雇用どころか正規雇用の人ですら自立ができないという人が急増しているぐらいです。
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東京都のひきこもり自立支援センターが調べた「引きこもり」状態にある人のデータですが、男性が71.4%・女性が28.6%と圧倒的に男性の方が多いです。この辺はまたジェンダー差というまた違う問題にもつながってくるのでしょう。
gn-20080301-15
(東京都:ひきこもり自立支援センターから引用)

ただし、この「ひきこもり自立支援センター」というのはいわゆる若年層(15歳から34歳まで)を対象としているので35歳以上の人を対象にしていません。こういうデータには出てこないので「見えない人たち」として扱われてしまいますが、その数は相当に多いと思われます。

そこで突然ですがもう一度「引きこもり」状態と「ニート」の違いについてまとめます。どうもこの用語を似たようなものですが混同してしまっている人が非常に多いので気になりました。

引きこもりとは「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」時々は買い物などで外出することもあるという場合も「ひきこもり」に含める」(厚生労働省の定義のままです)

ニートとは「総務省が行っている労働力調査における、15~34歳で、非労働力人口のうち家事も通学もしていない人」

行政の対応も「引きこもり」状態と「ニート」をゴッチャにしているようです。「引きこもり」状態には身体的・精神的な障害もしくは病気で働きようにも働けない人も含まれるのですが、形にはまった「働き方」で収めようとするがために「若い人ならまだ正社員として働ける」という思い込みもあってそういう対応になるのでしょう。「正社員=必ずしも安定」と言えない時代なのですがなかなか日本社会は変わりません。

ひきこもり自助会やニート株式会社といった活発な動きも日本社会や人々が理解が無くなかなか変わってくれない歯痒さから来ていると思います。(それでも一昔前よりはマシにはなりましたが)このあたりは完全に自分ひとりだけではどうにもならない部分です。

しかしこの「引きこもり」状態の問題の根深さ、雇用やホームレス、家族やジェンダーの問題にもつながる果てしない根深さを持っています。この辺が日本の社会システムを無理やり維持しようとするがための大きな不具合であり、大きな欠陥だと感じてます。ただ欠陥であっても全てがそうではなく良い部分もあるので悪い部分だけ社会全体で修繕しましょうということです。
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※KYO*laboでもサイト制作や工作部などそういった方に対して色々と「働ける環境」というのを作って生きたいとは思っていますがまだ試行錯誤状態です。

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