[日々の備え] 日本ではHIVの感染者数が増加しています。HIV感染症の経過やその予防など

日本は先進国で唯一HIVの感染者が増加しています。先日もこんなニュースが流れていました。

『若者の病気』思いこみ危険 早めにHIV検査を
 HIV(エイズの原因ウイルス)の感染に気付かないまま発症してしまう“いきなりエイズ”が国内で増えている。感染の有無を調べる検査を受けていないためで、特に中高年に目立つ。早期に感染が分かれば、長く発症を抑えて通常の生活を送れる病だけに、関係者らは正しい知識の普及と検査を訴えている。(境田未緒)
中日新聞 中日メディカルサイト 2010年10月5日 から引用)

この記事自体は4年前のもので少し古いのですが、このときから今まで何も変わってなく逆に状況は悪化しているようです。一般的には若い人や男性同性愛者のHIV感染者が多いとされてきましたが、実際は30~40代の感染が増えているようです。どの年代でも男性の4割近くが女性とのセックスで感染しています。個人差はありますが潜伏期間が2~10年なので、感染していることに気づかずに症状が出て初めて感染に気づくことが多いようです。

ちなみに平成25(2013)年エイズ発生動向年報によると・・・

平成25年1月1日~平成25年12月31日までの1年)の新規HIV感染者報告数は1,106件で過去2位、新規AIDS患者報告数は484件で過去最多、HIV感染者とAIDS患者を合わせた新規報告数は1,590件で過去最多となっています。

HIV感染からエイズ発症まで(北海道HIV/AIDS情報より)

HIVの感染経路

HIVの感染源となるのは、精液・膣分泌液・血液・母乳です。その多くは性行為による感染、血液による感染、母子感染の3つです。

1.性行為による感染
現在最も多い感染経路で、HIVを含む精液や膣分泌液などが性行為によって相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口から体内に入り感染します。感染率は1%程度です。
2.血液による感染
覚醒剤の静脈注射の回しうちなど注射器具の共有によって感染します。日本では、献血された血液は検査により安全性が確保されています。針刺し事故などの感染率は0.3%程度とされています。
3.母子感染
母親がHIVに感染していると、妊娠中や出産時にHIVが赤ちゃんに感染する可能性があります。母乳中にもHIVが存在しているので、授乳によっても感染する可能性があります。感染率は、母乳を与えないなどの予防をしなければ20~30%、予防をすれば1%以下です。

HIV感染症の経過

HIVに感染してもすぐにAIDS(エイズ)を発症するわけではありません。HIV感染後の経過は症状によって3つの時期に分けることができます。

急性期
HIVに感染すると、感染後1週間~4週間の間にウイルスが急速に体内で増殖します。この時期に約半数の患者で発熱・発疹・リンパ節腫脹などの急性ウイルス感染症状が出ます。ただし、いずれも通常は数日から数週間で症状は自然に消えてしまいます。

無症候性キャリア期
急性期を過ぎると、次に何も症状の出ない時期が数年から10年ほど続きます。個人差もあり15年経っても症状が出ない人もいれば、最近では感染から2年程でエイズを発症する人も少なくありません。症状が出なくても、体内ではHIVが増殖を続けており、CD4陽性リンパ球数の低下により免疫力は徐々に低下していきます。

エイズ期
免疫力の低下により健康な人なら感染しないような病原体による日和見感染症や悪性腫瘍、神経障害などの様々な病気にかかるようになります。エイズ指標疾患である感染症や腫瘍を併発した場合にエイズ発症と呼びます。治療が行われない場合、エイズ発症から約2年で死亡するといわれています。

API-Net エイズ予防ネット

HIV感染症の予防のために

安全な性行動を選択するなど自分で注意することが唯一の予防方法です。HIV感染は予防できます。

コンドームを正しく使用する
コンドームは性行為の際そのつど初めから終わりまで必ず装着しましょう。
大体のコンドームにはこのような注意書きが書いてあるものが多いです。

・使用期限を確認する。(パッケージに記載しています。)
・中身を爪で傷つけないように袋から丁寧に取り出す。
・精液だまり(先端のふくらんだ部分)を軽くつまみ空気を出し、裏表をよく確認する。
・性交前勃起状態のペニスに密着するようにして,根元までかぶせる。
・爪で傷つけないように注意して根元までかぶせる。
・射精後にすみやかに抜く。
・外に精液がもれないように注意してティシュペ−パ−などに包んで捨てる。

日常生活での留意点
カミソリ,歯ブラシ,タオル,クシ,ピアスなど血液がつきやすいものは,各自専用のものとし,他人のものを使わないようにしましょう。
薬物(覚せい剤)に絶対に手を出さない
注射器,注射針の共用により,注射器(針)に付着したHIVを含む血液がそれらを通して,体の中に入り、感染が広がっていきます。さらに薬物が気分を高ぶらせる作用があるので,人の判断を鈍らせてHIVの予防的行動も取りにくくなるので非常に危険です(体内にも有毒なものなので絶対に止めましょう)

AIDS(エイズ)の検査や相談について

エイズ検査は全国の保健所などで受けることができます。地域の保健所では、料金は無料、匿名(氏名を聞かれません)で受けられます。通常検査ではだいたい1~2週間で陰性か陽性かの結果がでます。

こちらでHIVの検査や相談をしてくれる最寄りの場所が検索できます。
HIV検査相談マップ

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KYO*laboの編集部です。日々色々なネタ、時には社会派、ときには面白いネタやエロなどノンジャンルで探しつつ、このサイトの運営をしています。http://www.kyo-labo.com (kyolabo@gmail.com)