サッカーのアジアカップ2019の日本対ベトナム戦の試合が、昨晩行われましたね~
辛くも1点差を守り切ったという印象もありますが、その前のサウジアラビア戦に比べると、しっかりと攻撃面での連携も見られ、いい試合でした。
そして、決勝ゴールは、堂安律選手のドリブル突破から獲たPK(ペナルティーキック)からの得点ということで、個人技での突破が功を奏するかたちとなりました。
あの堂安選手のPKも落ち着いて決めることができましたね。
試合後のインタビューでは「緊張しなかった」と、若くしてオランダリーグで活躍している堂安選手らしい堂々としたコメントでした。
それにしても、今回のベトナム戦で再び注目を集めたのがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でしたね。
VARと言えば、ワールドカップでは、昨年のロシア・ワールドカップ2018で始めて運用された、サッカーの重要な場面での審判を、ビデオを見て判定する補助システムのことですが、これによって大きく展開が変わるなどして、前回大会でも話題になりました。
そこで今回は、ベトナム戦での2つの重要なVAR判定についてまとめましたので、ご覧ください。
ベトナム戦のVAR判定1|吉田麻也の幻ゴール
まず1つ目のベトナム戦でのVAR判定は、前半23分、日本の最初のコーナーキックからの吉田麻也選手のヘディングシュートによるゴールでした。
柴崎選手のカーブのかかった見事なキックから、吉田選手がきれいにヘディングを決めたように思いましたが、ベトナムのキックオフによるリスタートの前でVAR判定が入り、何とゴールが無効になってしまいました。
いわゆる「幻のゴール」というやつですね。
確かに、VAR判定にも使われているスロービデオを見てみても、吉田選手がヘディングした後に、直接、本人の手に当たっているようにも見えますよね。
ハンドの場合、相手選手の蹴ったボールが無意識に手に当たった場合、故意でなければファールを取られないケースもありますが、この本人のヘディングの後にハンドをするというパターンは、これまでもハンドとなる場合が多いのも事実ですので仕方が無いです。
まぁ、当たっていないようにも見えなくもないですが、吉田選手本人が、このVAR判定でゴールが無効になった後も、特に抗議もせずに何食わぬ顔で立ち振る舞っていた様子を見ると、間違いなく、手に当たっていたのだと思います。
シメシメと思っていたのかもしれませんが、バレてしまいましたね(笑)
こういったケースで、ハンドを自己申告して、自らのゴールを取り消すサッカー選手などほとんど皆無に近いですので、吉田選手の振る舞いには何も問題がありませんが…いずれにせよ、おそるべしVAR判定です。
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ベトナム戦のVAR判定2|堂安律へのぺナルティエリア内の反則
2つ目のVAR判定は、決勝戦を生み出した、ベトナム選手による堂安律選手へのペナルティーエリア内での反則ですね。
後半7分過ぎに、堂安選手がペナルティーエリア外での見事なワンタッチからエリア内に侵入し、ツータッチしたところで足を引っ掛けられたようにも見えました。
最初、この反則の後に、堂安選手が自身への反則をアピールしていましたが、主審にはすぐに受け入れてもらえませんでした。
まぁ、サッカーでは、ペナルティーエリア内でのシュミレーションは当たり前の世界ですから、そう受け止められても仕方が無いところはありますね。
しかし、その後、VAR判定で、ベトナム選手が堂安選手の足を引っ掛けているというよりは、踏んづけていたことが判明し、PKとなりました。
このPKを落ち着いて決めた堂安選手も素晴らしいですが、このアジア大会では、準々決勝から採用されたVAR判定が、見事にアシストしたかたちとなりましたね。
アジアカップ2019でのVAR判定について
日本対ベトナム戦では、VAR判定が、勝敗を左右するような大きな役割を果たしたわけですが、では、この新しい取り組みは、日本にとって有利なのでしょうか?
結論を言えば、プラスに働くと考えていいと思います。
なぜなら、アジアカップの場合、どうしても考えておかないといけないのが、いわゆる「中東の笛」というやつですね。
極端に悪い言い方をすれば、中東諸国に「えこひいき」をする審判の判定ですね。
特に、得点に関わる判定というのは、慎重な判断が必要なわけですから、えこひいきなどされたら、たまったもんではありません。
しかし、VAR判定が導入されていれば、今回のように、時間を作ってでも慎重に反則の有無を確認できるわけですから、やはり、大きい意味がありますよね。
つまり、中東の笛で出された判定を覆すことも可能ということです。
これは、明らかに日本にとってはプラスに働く、というよりは、マイナスに働く「中東の笛」を阻止できるということでもメリットは大きいです。
次戦は、準決勝のイラン戦ですが、このVAR判定での公平な審判のもと、2大会ぶりの優勝に向けて頑張ってほしいものです。