先程、アジアカップ2019・準決勝、日本対イラン戦が終わりましたが、見事、3-0で日本の勝利となりました!
今日のMVPは、もちろん、先制点と2点目(PK)を叩き出した大迫勇也選手でしょうが、僕が個人的に思うMVPは、間違いなく、南野拓実選手ですね。
1点目のアシストと3点目のラストパスはもちろんのこと、2点目のペナルティーキック(PK)を取ったハンドも、南野選手のセンタリングからのものでしたので、3得点全てに絡む活躍でした。
特に、1点目のアシストは、相手のセルフジャッジによる隙を突いた、ボールキープからのセンタリングを大迫選手の頭に合わせたもので、見事な執念と冷静な判断でしたね。
そこで、今回は、このイラン戦での南野選手の活躍などについて書いてみたいと思います。
イラン選手のセルフジャッジ(サッカー)を見逃さなかった南野が先制点をアシスト
南野選手は、後半55分に、大迫選手のヘディングシュートによる先制点のアシストとなるセンタリングを上げました。
とにかく素晴らしかったのは、その前の動きですね。
大迫選手の反転トラップからのスルーパスを、左ハーフスペースのペナルティーエリア手前でもらってから、相手DFに、後ろから足を引っ掛けられたようにも見えました。
そのまま南野選手は、うつ伏せになるかたちで転んだわけですが、ここで、南野選手はファウルをアピールするのではなく、ゴールラインを割らなかったボールを追いかけキープします。
そして、しっかりと、ゴール前ににいる大迫選手に合わせるためのセンタリングを、カーブをかけて冷静に蹴りましたね。
これがドンピシャで、大迫選手のヘディングシュートをアシストしたわけですが、とにかく、この南野選手の粘りと冷静な判断には脱帽でした (^^)b
一見すると、南野選手は、サッカー日本代表のイケメン担当という感じで、ちょっとスマートな感じもしますが、いやいや、僕の大好きな粘り強い根性サッカーも持ち合わせている選手ですね。
このプレーでは、何といっても、イランの選手達が、ファウルではないということをアピールしていたため、完全に足が止まってしまいました。
これこそが、いわゆる、サッカーの試合における、「セルフジャッジ」というやつですね。
主審がホイッスルを吹いているわけでもないのに、勝手にファウルを取られると判断して、それを逃れるため、ほとんどのイランの選手達が、ノーファウルやシュミレーションを主審に訴えてしまいました。
その隙を南野選手が見事に突いたわけですが、ここでの主審は、特に、アドバンテージを取ったり、ファウルやシュミレーションを判定したという感じでも無かったですね。
つまり、ただ単に、試合の流れの中で、そのまま流しただけに過ぎなかったように思います。
イランの選手達が勝手に、ファウルではないとアピールするために南野選手のシュミレーションを主張したことで足が止まってしまった…ただ、それだけのことなんですが、この思い込みによるセルフジャッジの怖さがよく分かる得点シーンでした。
南野選手のクロスによるイラン選手のハンドが大迫選手の2点目(PK)を演出
そして、日本の2点目も、南野選手のペナルティーエリア内からの低めのショートクロスが、相手ディフェンダー(DF)の手に当たって、ハンドの反則によるPKを獲得したことによるものでした。
これも、南野選手のスピードを生かしたドリブル突破に慌てた感じの相手DFの手に当たってしまったわけですが、その南野選手の積極性が生み出したものとも言えるかもしれません。
残念ながら、PK自体は南野選手が蹴ることができませんでしたが、エースストライカーの大迫選手がしっかりと決めてくれましたので、南野選手も喜んだことでしょう。
特に、相手のゴールキーパー(GK)ベイランバンド選手は、ワールドカップ2018・ロシア大会でも活躍したいいGKですので、簡単なことではなかったはずです。
→ ベイランバンドのスローは70m超!イランGKの移籍の可能性は?【アジアカップ】
そして、日本の3点目も、南野選手のラストパスを受けた原口元気選手が、ドリブル突破で相手DF一人を交わしてシュートを放ち、見事にゴールを決めました。
原口選手がドリブルしていたため、公式記録ではアシストになっていないかと思いますが、冷静な壁パスで原口選手にいいラストパスを供給していました。
こういった細かいテクニックも持ち合わせているところが、南野選手のいいところで、このアジアカップ2019の日本代表では、トップ下というよりは、セカンドトップとして大活躍していると思います。
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アジアカップ2019での南野選手の活躍ぶり
南野拓実、自身は無得点も勝利に貢献。決勝も「チームのため必死に戦いたい」
「僕がこけた時に相手の足が止まったのはわかった。笛も鳴っていなかったし、サコくんがしっかり中で決めてくれたので良かったと思います」https://t.co/WUYNd6NRAO#daihyo
— フットボールチャンネル⚽️ (@foot_ch) 2019年1月28日
このアジアカップ2019での南野選手は、予選から準決勝まで、今のところ、無得点です。
確かに、これまでの試合でも、決定機で決め切れていなかったりして物足りなさも感じるかもしれませんが、個人的な私見では、かなりいい活躍をしていると思います。
以前の南野選手というと、ちょっと向こうっ気が強くて空回りしているようなイメージが強かったのですが、今大会では、とにかく、そのテクニックとスピードにハードワーク、そして何より、日本代表での献身性が目立った活躍を見せていると思います。
特に、テレビで久しぶりに南野選手を見て一番に驚いたのが、トラップの上手さです。
中でも、走りながら横向きでパスを受けるアウトサイドトラップは目を見張るものがありましたね~ (^^)b
このトラップは、サッカー経験者(僕自身は小・中学校でサッカー歴5年)なら難しいのがよく分かるトラップで、何よりも、スピード系のストライカーには必須のトラップですよね。
日本代表では、南野選手と同じセカンドトップとして活躍した、ドルトムントの香川選手もこのトラップが上手で、バイタルエリアでパスを受けてからペナルティーエリア内に入ってくると、相手DFにとっては脅威以外の何物でもなくなります。
このトラップだけでなく、次の動きにつながるスムーズなトラップを、今大会では何度も見せていますので、さすが、オーストリアの名門ザルツブルグで二桁得点を挙げているだけのことはありますよね。
後は得点が欲しいところではないかと思いますが、無得点のままでも、決勝戦でイラン戦のような献身的な活躍ぶりを見せれば、それはそれで素晴らしいのではないかと思いますよ。
いずれにせよ、アジアカップの決勝戦も、引き続き頑張ってほしいですね。