年末が近づくと、日本国内ではしめ縄や門松、鏡餅など、正月飾りの準備が活発になります。
特に最近は、新年を迎えるしめ縄を玄関に飾る家庭が目立ちます。
これらの正月飾りは一般的に、クリスマス明けや年末の大掃除の後頃から飾られますが、具体的に飾り始める日や取り外す日などは、決まっているのでしょうか?
そこで今回は、以下のような点について、注目してみました。
この記事では、2023年末~2024年初までの正月飾りの飾り始め、片付け時期、飾る位置、種類や意味などを掘り下げてまとめましたので、ご覧ください。
目次
正月飾りはいつから飾るの?2023年末
2023年末に、しめ縄を含む正月飾りを飾り始める時期は、伝統的に「正月事始め」とされる12月13日(水)以降が一般的です。
この日は、かつて「松迎え」の日として、正月用の材料やおせちの薪を山から取りに行く風習がありました。
実際には、多くの家庭でクリスマス明けの12月26日(火)以降、遅くとも12月30日(土)までに飾ります。
ただ、正月飾りを飾る日には、一般的に、縁起の良い日と縁起の悪い日とされる日がありますので、それらについても見てみましょう。
正月飾りを飾るのに縁起の良い日|2023年末
2023年末に正月飾りを飾るのに縁起の良い日は、以下の通りです。
まず、12月28日(木)は「末広がり」という語呂合わせから、吉日とされています。
また、「大安」も吉日として重宝されていますが、12月13日(水)は早過ぎますし、12月25日(月)はクリスマスと重なってしまいます。
よって、12月19日(火)が時期的にも良いですし、さらに、その日は「一粒万倍日」とも重なる吉日ですので、最も適していると言えるでしょう。
ただ、これらのことは、一般的な見解に過ぎないことも、心に留めておきましょう。
正月飾りを飾るのに縁起の悪い日|2023年末
反対に、2023年末に正月飾りを飾るのに、縁起が悪いとされる日は、以下の通りです。
まず、12月29日(金)は「二重苦」として避けられがちです。
また、12月31日(日)は「一夜飾り」として避けられがちです。
しかし、「仏滅」については特に問題とはされていないことがほとんどです。
正月飾りはいつまで飾るの?2024年初
2024年初の正月飾りは「松の内」と呼ばれる期間まで飾ります。
この松の内の期間は地域によって異なりますが、概ね、関東や東北など東日本では1月1日(月)~1月7日(日)、関西では1月1日(月)~1月15日(月)までが目安となっています。
なお、具体的な地方ごとの特徴は、以下の通りです。
- 北海道、東北、関東、中部、九州地方は、一般的に1月7日(日)まで。
- 関西、四国地方は、一般的に1月15日(月)まで。
ただ、各地域により、独自の伝統的な風習や慣習などが存在する場合もありますので、気になる人は、地元の市区町村や自治会、神社、風習などを研究している団体などに問い合わせるといいでしょう。
正月飾りの地方ごとの飾り付け
正月飾りの飾り付け方は、以下のように、地方によって多少の違いがあります。
- 北海道は「宝章飾り」、茅草を使用。
- 関東地方では「玉飾り」が特徴。
- 東海地方(愛知)は「大根〆」と「玉〆」があり、シンプルです。
- 関西地方はしめ縄を重視。
- 中国地方(広島)ではしめ縄が橙の周りを囲む配置。
- 九州地方(福岡)は「鶴飾り」が特徴です。
以上ですが、ただし、これらの飾り付けはあくまでも一例に過ぎません。
詳しく知りたい人は、地元の市区町村や自治会、神社、風習を研究している団体などに問い合わせると間違いないでしょう。
玄関のドアに飾る正月飾りの位置
正月飾りを玄関に飾る時は、人の目に留まりやすい場所を選びましょう。
一番良いのはドアの中心で、目線の少し上の位置です。
これらの飾り物は、年神様を家に招くための目印として機能します。
目立つ所に置くことで、年神様を心から迎える意思を示すことができます。
正月飾りの意味と種類
正月飾りは年神様を迎えるための目印となりますが、主要な種類は以下の3つです。
- しめ縄(しめ飾り)
- 門松
- 鏡餅
これらには、それぞれ深い意味が込められています。
しめ縄(しめ飾り)
日本のお正月には、玄関のドアに飾る「しめ縄(しめ飾り)」が欠かせません。
これは神様と現世との境界を示す象徴で、年神様を迎えるために設置されます。
清らかな空間を作り出す役割があり、しめ縄に色とりどりの装飾を施すことで、神聖な場所を表しています。
門松
現在は、一部の家やお店等に限られていますが、家の入り口や門には「門松」を飾ります。
これは年神様を導くための目印で、家族の健康や長寿を願う意味が込められています。
門松はもともと竹や松の枝で作られており、それぞれ生命力や長寿の象徴です。
竹の切り方にはそれぞれ意味があり、その由来には様々な話が伝えられています。
鏡餅
松の内が終わると、伝統的には飾りを焼き、神様を送り出します。
各地域では「左義長」や「どんど焼き」「とんど焼き」として知られている儀式があり、そこでしめ縄といった正月飾りを焼いてもらうといいでしょう。
もし近くで左義長などの伝統的な行事が行われていなければ、地域のゴミ処理のルールに沿って処分することが良い方法です。
処分する時は、新聞紙等で飾りを包んで、普通のゴミとは分けて出すといいでしょう。
この方法なら、環境に配慮しつつ、神様への敬意を示すことができます。
正月飾りはいつからいつまで飾るの?2023年末~2024年初|まとめ
今回は、2023年末~2024年初にかけての正月飾りの飾り始めと片付け時期等についてまとめました。
一般的に、しめ縄や門松、鏡餅などの正月飾りは、クリスマス明けや年末の大掃除後に飾られます。
飾り始める時期は「正月事始め」とされる12月13日以降ですが、実際には12月26日以降、遅くとも12月30日までに飾ることが多いです。
特に、縁起の良い日としては、12月28日や大安の日が挙げられ、反対に、縁起が悪いとされる日は、12月29日や12月31日です。
この正月飾りは「松の内」の期間まで飾られ、この期間は地域によって異なり、関東等東日本や中部、中国、九州地方は1月7日まで、一方、関西、四国地方は1月15日までとなっている場合が多いです。
飾り付けの方法や種類も地域によって異なり、例えば、北海道では「宝章飾り」、関東地方では「玉飾り」などが特徴的です。
玄関ドアに飾る正月飾りの位置は、目立つ場所、特に、中央や人の目線より少し高めが適しています。
正月飾りは年神様を迎える目印としての役割を果たし、しめ縄、門松、鏡餅が主な種類です。
松の内が終わると、各地域の神社などで行われる「どんど焼き」といった伝統的な行事で、正月飾りを焼くことで神様を送り出します。
地元でこういった行事が行われていない場合は、地域のゴミ処理ルールに従って処分し、環境への配慮と神様への敬意を示すことが大切になります。